信仰基台+実体基台=「メシヤのための基台」ではありません

信仰基台+実体基台=「メシヤのための基台」ではありません

信仰基台+実体基台=「メシヤのための基台」ではない

私はかつて原理講義をしていた時に、復帰原理の冒頭「緒論」の講義で、どのようにして堕落した人間が復帰されるかを以下のように説明していました。

アダムとエバが失った「信仰基台」と「実体基台」を復帰し「メシヤのための基台」となる

これは21修で有名な佐野講師がつくった原理講義案P159に出ています。

ところが、成約原理セミナーで紹介された「メシヤのための基台」についての説明では、先生の御言の観点から

信仰基台+実体基台=メシヤのための基台  とはなっていないという指摘をされたのです。

紹介された御言は以下の通りです。

祝福家庭と理想天国(1) P777のところ

罪悪世界では、個人から始まって、家庭、氏族、民族、国家、世界へと拡大されてきました。神様もそのような基台をつくっていこうとすれば、天使長圏、あるいは僕圏を広げていかなければなりません。そこから次第に、養子圏、実子圏にまでに広げていかなければなりません。実子圏内にもカイン・アベルがあります。堕落した父母によって生まれたカインとアベルは、互いに争って落ちていきました。カインとアベルが完全に一つになったという基準を立てなければ、堕落圏を越えることができません。
堕落圏は、実体基台を立てることによって初めて、克服することができます。そうして、完成基準に入ったといえども、サタンから受け継いだ血統的な原罪は、まだ清算されていない状態なのです。
原罪を清算するためには、必ずメシヤが必要です。ですから、信仰基台、実体基台、メシヤのための基台は、堕落した人間には絶対に必要なのです。最後の問題は、メシヤのための基台を造成して、メシヤを迎えて自分の血統転換をなさなければならないことです。そうして、神様の真の子女の立場に立てられなければなりません。

この御言では、信仰基台、実体基台、メシヤのための基台は、堕落した人間には絶対に必要であり、最後の問題は、メシヤのための基台を造成し、メシヤを迎え、自分の血統転換をなさなければならない・・と説明されています。

もう一度原理講論をじっくりと読み直してみましたが、
メシヤのための基台を造成するためには、いかなる蕩減条件を立てなければならないのかということで、信仰基台と実体基台の説明がなされていたために、「造成する」という単語は登場しますが、文脈からして佐野講師の講義案にあるような図式になってしまいます。

アダム家庭の八人の家族が堕落した

更に祝福家庭と理想天国P778には信仰基台と実体基台の説明があります。

祝福家庭と理想天国 P778
私たち統一原理で、信仰基台と実体基台を中心として成そうとするのは何でしょうか。堕落する直前は、約婚の段階であるので、堕落しなかったアダムとエバの立場に復帰しなければならないというのです。それでは、堕落する前の約婚段階に復帰するには、どのようにしなければならないでしょうか。
アダムとエバが偽りの愛で堕落して偽りの父母になり、この偽りの父母を中心として三人の息子であるカインとアベルとセツ、そして彼らの妻まで含めて八人の家族が堕落した立場なので、この八人の家族の形態を復帰するための内外の内容が、すなわち信仰基台と実体基台だというのです。これを復帰した後に、天の父母に侍って越えていかなければいけません。

先生の御言では、
八人の家族が堕落した立場なので、この八人の形態を復帰するための内外の内容が、信仰基台と実体基台なのだと説明をされていますから、アダムとエバの二人の堕落を説明している原理講論とは明らかに堕落していく過程が違って示された内容です。

ただし、原理講論に一か所「八人家族」という単語が出てきます。

箱舟は三層に分けてつくられたが、その理由は、三段階の成長過程を通して創造された天宙を象徴するためであった。また、箱舟に入ったノアの家族が八人であったのは、ノアがアダムの身代わりの立場であったので、既にサタンの側に奪われたアダムの家族の八人家族を蕩減復帰するためであった。箱舟は天宙を象徴するので、その中に主人として入ったノアは神を象徴し、彼の家族は全人類を象徴し、その中に入っている動物は、万物世界全体を象徴したのであった。 原理講論 P304

これはノアの家庭を中心とする復帰摂理の信仰基台を復帰するための条件物の説明で登場します。
先生は草創期に御言の中で語っていたのかもしれませんが、執筆者の劉孝元先生は、まさか8人で堕落したなど、聖書にも書かれていない内容ですから、敢えてそれを示すことができなかったのかもしれません。

実は御言の中で、ほかにも8人で堕落したという御言は探すと結構あるのです。(【参考】部分を参照してください)

しかし、こんなにも多くの場所にはっきりと8人で堕落したと出ていながら見つけ出せなかったのは、きっと私たちの頭が原理講論の概念でがっちりと固められていて、色眼鏡で御言を見ていたからなのでしょう。

これら御言を読めば誰でも、なるほど、祝福前に3人の霊の子が必要だと言われたのは、本当は自分の霊の子3人と相対者の霊の子3人とを合わせて八人の形態を整えさせるという意味があったからだということが明白にわかるようになるのです。

ですから、信仰基台も実体基台も、一人で立てるのではなく、この「基台」という言葉が示す通り、本当に「八人の基台」が必要になるということなのです。

【参考】 「八人で堕落した」という御言

八人で堕落したという御言→ PDF

(ファミリー99/2  P11  第 32 回 真の神の日 午前零時の御言 真の祝福天宙化とサタンの血統根絶)
創世以降、今日にいたるまで神様が尋ねてこられた歴史は、失ってしまったアダム家庭ただひとつを復帰するためのものでしたが、アダム家庭を取り戻すためには、創造した出発の基準とは反対に行かなければなりません。

(祝福家庭と理想天国Ⅰ P974)
これを蕩減するためには、失ってしまうときの反対方向へ捜していかなければならないので、信仰の 3 人の息子が必要です。3 人は3天使を意味します。またアダム家庭で8人の家族が堕落したので、3人の息子と、3 人の娘を復帰する立場にたたなければなりません。それで統一教会では、信仰の 3 子女が必要だという言葉が出てくるのです。

(祝福家庭と理想天国Ⅰ P975)
アダム家庭で失ってしまった8人家族を再び捜したてるのです。このような条件が成立されることによって初めて、神を中心として上がっていくことが出来るのです。

(祝福家庭と理想天国Ⅰ P1003  完成のための公式路程  8 人の家族がいなければ復帰できない)
堕落が何かといえば、偽りの父母を中心として8人の家族を失ったことです。言い換えれば悪の父母を中心としてカイン、アベル、セツと、彼らの相対まで合わせて、8人の家族を失ったのが堕落だというのです。ですから、8人の家族を再び捜したてなければなりません。死線を越えて立つためには8人の家族を備えなければならないのです。

(祝福家庭と理想天国Ⅰ P1004  完成のための公式路程  8 人の家族がいなければ復帰できない)
アダム家庭の 8 人家族を失ったので、この 8 人家族を捜したてられなければ、復帰の道に至れないのです。ノアの時も、この 8 人家族になった時審判しました。8 人家族がいたので掃き捨てることが出来たのです。8 人家族がいなければ復帰できないのです。

(御旨と世界 P934  私を中心とした父母と子女と万物世界)(祝福家庭と理想天国Ⅱ P956)
万物の条件がなければ・・・アダムが 8 人の家族を通じて落ちてしまったので、8 人の家族をつくらなければなりません。男性と女性が 3 名ずつ伝道すると、自分たちを含めて 8 人になります。このような条件を立て、3 人という条件が成立することによって、初めてここで、神を中心として上がっていくことが出来ます。

(祝福家庭と理想天国Ⅰ P790  祝福の意義と価値 信仰の三子女)
蕩減条件を立てるなら、まず信仰の 3 人の息子・娘が必要です。なぜなら、アダムとエバが堕落することによって、アダムの 8 人家族が堕落したので、その 8 人の家族を代表しうる基準を越えなくては、行くことができないというのです。

(御旨と世界 P904  信仰の三子女と本然の家庭基盤)(祝福家庭と理想天国Ⅱ P924)
そういうふうにして、夫婦が一つになって、霊の子が各々3 人になる。・・・8 人兄弟が家族として復帰される。

(祝福家庭と理想天国Ⅱ P20  復帰と祝福)(御旨と世界 P20)
復帰はアダム家庭復帰を目標としてなされるから、それがノア家庭に移され、ノアの家庭を中心として、世界の全ての人々を、洪水の裁きにおいて滅ぼし、サタン侵入の条件を離れて乗り越えた家庭基準を立たせて、摂理の基盤を地上に置こうというのが神の摂理であった。

(ファミリー98/10  P10  天宙に立つイエス様)
アダムの家庭を中心として復帰の目的は未完成になってしまったので、それを復帰するためにはノアの 8 人家族が必要なのです。

(祝福85号 P74  祝福二世の行くべき道)
堕落が何かといえば、家庭を失ってしまったということです。「家庭盟誓」の一番初めの条件が何かといえば、「私たちの家庭は真の愛を中心として」これが前提条件です。・・・堕落したアダム家庭が、敗亡の根本を作りました。私たちはその堕落的基台を、完全に消さなければなりません。それが、私たちの使命です。

(ファミリー98/9  P30  「世界平和統一家庭連合」世界副会長就任式における御言)
堕落がアダム家庭から始まったので、本然の姿に戻る復帰の目的は、アダム家庭の復帰完成にあります。・・・したがって個人が救いの目標ではなく、真の家庭が救いの根本単位になるのです。

※ アダム家庭の 8 人家族が堕落したので、8 人家族を捜したてられなければ、復帰の道に至れない。

 

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朝日奈
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